阿刀田高『黒喜劇』

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読み終えて本を閉じたあと「まさに人の営みは不思議で黒喜劇だ」と思った。

 

ふとしたことがきっかけで、人の黒い部分がじわじわと広がり心を侵食していく、まさに黒喜劇。どのお話しも最後の数行でゾクッとするオチがあって面白い。全体的に淡々とした語りで落ち着いていて読みやすく、ダークすぎないもやもやが心地よかった。

 

やはり阿刀田先生の短編の世界観は素晴らしい。淡々としていて、当事者であるにもかかわらず真偽的な姿勢を崩さない語り口は、怪談と似ているかもしれない。