『竜宮ホテル』村山早紀

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『コンビニたそがれ堂』のシリーズと同じ「風早の街」が舞台。

『コンビニたそがれ堂』にちらっと出てきたのをきっかけにこちらのシリーズも読んでみることにした。

 

少女趣味な世界観が随所に漂う。風景描写もその甘ったるい世界観で埋め尽くされている。

(あとがきによると、そのへんの描写は加筆したとのこと。)

 

今作はストーリーもかなり少女向け。

しかし妖について「暗がりが減った現代では妖も減っている」というようなところは「水木マインド」を感じニヤリとした。

 

猫娘?にコミカルな、くだ狐、未来から来た人物等、SFの要素もチラリ。

 

ストーリーは、ヒロインの家が倒壊し、たまたまホテル所有のお金持ちの知り合いに助けられ、そのままホテルで暮らすことになる。

その道すがら猫耳の生えた少女をかくまうという漫画なストーリー。

 

巻末の猫娘視点のサブストーリーは、猫好きの村山氏らしい作品で良かった。

 

かわいい表紙の、中高生向け(?)の文庫本が増えすぎている昨今ではあるが、本来児童書作家の村山氏が、それなりの単行本ではなく文庫本で出すのであればこれはちょっとなぁと思った。

 

『コンビニたそがれ堂』シリーズが良いだけに残念である。

『竜宮ホテル』と平行して『花咲家』シリーズも出ているので、描き分けがされていることを期待する。