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西加奈子『しずく』

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久々にものすごい読書体験をした。

西さんの作品は『きりこについて』『円卓』『漁港の肉子ちゃん』『炎上する君』等を読んでいたけど、この『しずく』が一番のお気に入りになった。

 

本編を読み終わってから、解説に「女2人の物語」と書いてあるのを見て初めて「そう言われてみればそうやな」と気付いた。ひとつひとつのお話が凄すぎて。

 

読んでいて、「この表現面白すぎ、線引きたい」と思う小説家はこの人くらいしかいない。

 

色の濃い植物みたいに生命力に満ちてるというか、生きてることにぐっとくるようなお話ばかりで、読むと元気になれる。

 

物語を通して伝えたいことがあるんやなってはっきりわかる。言いたいことがあって書いてるんやこの人は!って思いながら読んだ。

 

この中では表題作の『しずく』が特に凄かった。メス猫2匹の視点から描かれる出会いと別れのお話で、最初は「ぶっ」と笑ってしまうくらい面白いのに、後半は切なくて泣けてしまった。

 

積読してたことを後悔したし、もっと西さんの作品を読まなきゃ!って焦った。