俳句 上島鬼貫

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久々の記事。

小説もいくつか読んだが、俳句のことばかり考えているもので、今回は大岡信氏の歌集より抜粋。

 

大岡信折々のうた 秋』より

にょっぽりと秋の空なる富士の山 上島鬼貫

 

「にょっぽり」に、俳句の表現の自由さと面白さを感じる。

 

誰もが知っている日本一の山、富士山。

富士山をよんだ句は数あれど、「にょっぽりと」なんて言ったのはこの句だけではないか。

 現代風に読むと、「あの富士山をいじってるやん」というふうにも読めてしまう。

 

作者の上島鬼貫の時代は江戸中期、「東の芭蕉西の鬼貫」といわれる。

俳句っていいよ

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 「俳句・短歌・川柳と共に味わう 猫の国語辞典」

 

火鉢に両手をかけて目を細める猫。

ジャケ買いしてもいいくらい素晴らしい表紙!

 

猫の俳句、短歌、川柳が国語辞典のような形式で載っている。どのページから読んでも良いので寝る前等にパラパラめくる。

 

一茶と種田山頭火が多い。正岡子規も多いかな。

 

わたしが好きな飯田蛇笏もちょこちょこ載っていて嬉しい。

 

 

とにかく猫だけで1冊できてしまうところがすごいと思う。

お、これは!と思うものはケータイのメモに保存したりしている。

 

 

お気に入りをひとつ

薔薇色のあくびを一つ烏猫  日野草城

 

烏猫(からすねこ)とは黒猫のこと。

おおあくびを薔薇色と言う発想が面白い。

黒猫の赤い口腔の映像がパッと浮かぶ。

 

白猫の句もいくつか詠んでいる日野草城。白猫を飼っていたのかも。

 

 

 

サラバ!

西加奈子さんの『サラバ!』を読んだ。

 

上下巻とあってなかなかのボリューム。

西さんのこれまでの作品と少し違う感じがして、これはこれで面白かった。

 

主人公が産まれるところから始まる。生い立ちから、家族(特に姉のこと)、クラスメイト、親友、海外への移住など、様々なことに自分がどう対峙してきたかが長々と綴られる。

長い。

でもその長さにはめちゃくちゃ意味がある。他人の事なんか分かろうとしても分からないからね。どんなに言葉をつくしても、どうしてこの人格が形成されたのかなんて知りようがない。

だからこれだけのボリュームになるのは当然。

 

上巻は登場する人々の自意識が痛々しくて生々しくて読むのが辛かったぐらい。

自我が芽生えはじめる幼稚園でのエピソードや、中高生の「狭い世界の中での恋愛事情」なんかの描き方が凄い。

主人公は男だけど、女の嫌らしさもちょいちょい出てきて面白い。

どっか遠くから自分を見ているような感覚で生きている主人公が、年齢を重ねて自分と向き合いはじめるところからがめちゃくちゃ面白くて一気読み。

 

西さんはこの作品を「ハッピーエンド」と言っているけど、わかりやすいハッピーエンドじゃない。とにかくでも、何か力が湧いてくるような終わり方だったし読んで良かったと思えた。

やっぱり西さんの作品は凄い。f:id:yukiponpoko:20170517142521j:image

美らさん

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ちゅらさんで有名な平良とみおばぁの、沖縄の本。『ちゅらおばぁのなんくるないさ

 

初めて沖縄に行ったとき、魂が震えた。

低体温、低血圧、のろまで引っ込み思案なわたしが、ありのままの自分でもいいーさーと思うことができた。

沖縄の人たちのおおらかさや大雑把で物事を深く考えない(いい意味で)ところや、親しみやすさが大好き。

 

沖縄に抱いていた思いが、この本を読んで改めて感じることができた。おばぁの優しい語り口に、思わず何度も涙していた。

矛盾する現在の沖縄の問題も、おばぁが琉球王国の時代にまでさかのぼって教えてくれる。

 

 

ねこまき

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 『ねこのほそみち』ねこまき

松尾芭蕉の『おくのほそ道』をもじったタイトル。その名の通り、猫に関する俳句を集めた本。

 

ねこまきさんのイラストが猫好きにはたまらないかわいさ。

 

そして、昔の俳人も猫に向ける思いは同じなんだなぁと、嬉しくなった。

蝸牛はたしか夏の季語

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 壇蜜壇蜜歳時記』

 

「歳時記」と言うと、主に俳句に用いられる季語の事典のようなもの。『壇蜜日記』を読んでいて、季節に沿って丁寧に生活している印象を持っていたため、このタイトルにニヤリとしました。『壇蜜日記』のじわじわくる面白さとはまた違い、こちらは読み物としてきちんとまとまった印象。月ごとの扉に壇蜜さんの俳句が載っている。そして、その季節に応じた日常のささいなエピソードや思い出話しがつづられている。生きていく上での「細かなわずらわしさ」をドシッと受け止めるのではなく、サラリと受け流す姿勢が素敵で見習いたい。

 

太田忠司

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『伏木商店街の不思議』

たぶん初読みの太田忠司さん。

 

ちょろっと読むつもりが、面白くて一気読みしてしまった。題名の通り「伏木商店街の不思議」な出来事が詰まったショートショート

最初の2.3話は、どこかで聞いたようなお話しで新鮮味がないけど安心して読めるなぁと思っていたが、どんどん面白くなっていく。

著者の他の作品も是非読みたい。